ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「グリーンブック」

ものすごく良かったです。

実際にあった1962年のコンサートツアーを元にした映画なのだそうです。 私はこれがおそらく今年観た映画のナンバーワンになると思います。

 

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映画の舞台は1962年のアメリカ。 無学で貧しい地域で生まれ育ったナイトクラブの用心棒が主人公。 腕っぷしとハッタリが彼の武器である。

ナイトクラブが改装で閉店している間、どこかで稼がなくてはいけない。 運転手を探していると言われて面接に行ってみると、雇い主は豪華な部屋に住む、物腰に品のある黒人ピアニストだった。8週間のツアーで運転手をして欲しいと言う。

いったんは断るつもりで条件をつり上げて退出したが、結局は契約することに。 かくして、無学でがさつな白人運転手と、ハイレベルな教養と教育を身につけた黒人ピアニストは、8週間のツアーに出て行動を共にすることになった。 行き先はアメリカ南部。

 

 

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ケンタッキー州に入って「ケンタッキーでケンタッキーフライドチキン!」って言うところで、(おおっ、いいな~、そりゃ食べなくちゃ!って私も思いました(笑)

なんかね、すごく自然に進んでいくんです。 納得がいくし。

運転手の方では、内心では黒人に対する差別感情がある。 ピアニストの方では、内心では運転手の行儀の悪さに(うわっ、)と思ってる。 だけど両者ともに、あからさまには出さないようにしてるところがリアル。

そして、運転手はたとえ行儀が悪くとも、契約した内容はキッチリ守るのです。映画を観ている側も、なぜピアニストは条件をのんでまで彼と契約したのか、その問題解決能力と南部の理不尽な黒人差別を目の当たりにして、納得をするのです。

 

運転手が、ピアニストの音楽に触れるシーンが全部好き。 最後に行ったパブで演奏する彼を見つめる(どうだ!すげえだろ!)ってドヤ顔がいい。

 

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1カ所だけよく分からないところがあったんですけど、素っ裸で拘留されていたのは、何の罪に問われたんだろう。もしかして買春?それとも同性間だから?

黒人の夜間外出が罪に問われるとか(それも自動車の後部座席に乗ってるだけなのに)、思ってもみない罪が存在してびっくりします。

すごく丁寧に出迎えられたのに目の前にある普通のトイレを使わせなくて、外にある粗末な黒人専用トイレを案内されるとか、「えっ?!」って思うような場面があって。

でもそんなにものすごく昔の話じゃないんですよね。 なので、ずっとアメリカに住んでるアメリカのお年寄りたちは、この時代を知ってるんだな・・・と思うと不思議な気持ちになります。

 

ちょっと調べてみました。

この映画のツアーの時、トランプ大統領は16才、ヒラリーさんは15才、イーストウッドは32才、モーガンフリーマンが25才。

 

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ところで、 運転手兼用心棒が、どっかで見たことある俳優さんだけど、 どうしても思い出せない・・・と思ってキャストの名前を見てびっくり。 ヴィゴ・モーテンセンだった。

言われてみれば確かにそうなんだけど、あまりのアラゴルンとの違いにびっくりしました・・・。

奥さんめっちゃ可愛いんだけど、そうか、結婚したときにはアラゴルンだったんだね、なんて想像までしてしまいました。

 

ともかく。

とても良かったです。 映画観よう、と思いました。