「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」(ネタバレあり)
ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンの半生を描いた映画、だということで、勝手に伝記的な映画だと思い込んで視聴開始。
これまでに「ジャージーボーイズ」や「ボヘミアンラプソディ」などを見ていたので、どうしてもそれらの映画が頭にありました。 が。 全然それらの系譜ではありませぬ。
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現在と過去を行き来する混沌とした展開で、現在の壊れたブライアンと、過去のビーチボーイズ時代の下り坂での暗い思い出が描かれていきます。
過去のブライアンへの父親の暴力と支配とグループ内での意見の対立など、およそビーチボーイズの曲のイメージとはかけ離れたエピソードばかり。
現在のブライアンは高級車を買いに来て、そこで車を売っている女性と出会い、二人は親しくなっていきます。しかしブライアンには常に精神科医が付いてきており、彼女は徐々に彼の精神科医への違和感が大きくなっていきます。
いくらブライアンに重い症状があるとはいえ、精神科医がブライアンを常に監視して他人の関与を遠ざけ、暴力を振るっていた父親のみならず、母親にも、彼の子供たちにさえ何年も会わせないというのは、さすがにおかしいのではないか?
彼に対する威圧的で暴力的な態度、多すぎる薬・・・。
しかしその精神科医は法的後見人になっており、全面的に権利を持っているのです。 それでも彼を救いたい彼女は、ついに彼の家政婦の協力を取り付けて法的に精神科医と戦うことに。
この映画のメインは、映画が終わってからだと思います。
映画の最後に、その後の彼女とブライアンがどうなったか、精神科医とはどうなったかが文字で書かれて、その後。
復活した実際のブライアンの映像とその歌声が流れてエンドロールが始まるのです。
しんどい映画ですけど、ハッピーエンドでめでたしめでたし、です。 この映画は彼女に感謝を捧げる映画なのかもしれません。
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いやー、それにしても、 昔のミュージシャンってのは必ず酒とドラッグが出てくるね。 あれ、実はドラッグとお酒のやりすぎで若い頃の症状は出てたんじゃないの? ビーチボーイズ好きなんだけどなー。