「ローマ法王の休日」
ローマ法王を選ぶときに枢機卿の偉い人たちが集まって投票するのを
コンクラーベと呼ぶらしいですね。
決まるまでは扉が閉ざされ、外部とは一切連絡できないし外にも出られない、
中であったことは一切口外してはいけないというものだそうで、
「根比べ」とはよくいったものだと日本人は皆、一発で覚えたはず。
このコンクラーベで決まった新法王が、
もしも重圧に耐えかねて逃走したらどうなるか、
という映画です。
予告編や前宣伝では、ちょっとコメディっぽい感じだったのですが、
ぜんぜんそういう映画ではありません。
どこからどこまでが映画のセットで、どこが本物のロケなのか、
大群衆はエキストラなのか、はたまたニュース映像を組み合わせてあるのか、
私には全然分からないのですが、
大きな窓に長いカーテンなどの豪華な室内や、伝統の衣装を着けた近衛兵たち、
刈り込まれた庭園、枢機卿達の身につけたそれぞれ違う凝ったレースの衣装など、
さもありなんといったかんじで興味深かったです。
呼ばれた心療内科医(精神科医?)が、
問診にいつも使う質問のほとんどを禁止されて何もできないところや、
そのまま軟禁されてしまうところに(なるほど~)と思いました。
ラストで、
「ぜんぜん休日じゃないじゃん!!」
と叫んでしまったのは私だけではあるまい。
最近観た映画の中では最もびっくりな結末でした。
なんというか、
前評判で名前の挙がってた人だと
気持ちの準備ができてて良いのかもしれないな、
なんてことも考えました。
ともあれ。
観て損はない映画だと思います。特にビジュアルが。