ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「ブルージャスミン」

ウディ・アレン監督、

ケイト・ブランシェット主演

アカデミー賞主演女優賞受賞作品。

 

ウディ・アレンの名前は聞いたことがあるけど、作品を見るのはこれが初めて。

 

 

素晴らしい美貌を持ち、大金持ちの夫と豪奢な生活をしていた女性。

夫は不法な方法で財を得ていたために逮捕されて自殺し、全ての財産は差し押さえられて、息子は家を出て行った。彼女は妹を頼って妹の庶民的な家にやってくるが、再出発は容易ではない・・・というような映画。

 

 

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全て差し押さえられて一文無し、と言いながら、ヴィトンのトランクをいくつも持ってきて、乗ってきた航空機はファーストクラス。回想シーンでの過去の彼女の贅沢な暮らしぶりと、現在の奇矯なふるまい。

 自分には縁の無い世界、と鑑賞していたけれど、歯医者さんの受付をするシーンまで来て、

ハタと、

 

 

「・・・・・・これ、ひとごとじゃないな・・・・・・」。

 

 

だってね。

あんな贅沢しないから関係ないと思って見てたけど、よく考えたら、私がふつうに使ってるお金を、自分で稼げないのは私も同じこと。今から再就職できる気がしない。

 

 

 

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それにしても、彼女は夫のことを心から愛していたんですね。いつまでも思い出すのは、彼との思い出の曲。

 

大金持ちの後妻さんで豪華なもの大好き、というと、夫も好きだけど財産と贅沢はもっと好き、なんてことがありそうなものだけど、彼女は、彼を取られるくらいなら全部壊してしまえと思った。

私ならあの場合、がっぽり慰謝料取って別れるね。んでそのあと通報する。

彼女が心を病んだのは、妹の家に身を寄せてからのことではなく、夫の浮気を知って以降のように見えるし。

 

ともあれ。

悲惨で残酷なお話でした。

 

(ブラックコメディと言う人もいるけど、どこにコメディ要素が?)