「華麗なるギャツビー」(ロバート・レッドフォード版)
えー、ディカプリオ版に続いて、ロバート・レッドフォード版も見てみました。
同じ小説を原作にして作っているので
当然、話のあらすじは同じようなことになるはずなのですが、
けっこう大事なところで大きく違っていたりしました。
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ディカプリオ版では、最終的にはニック(語り手)に、
ギャツビーが自らの生い立ちと経歴について
洗いざらい本当のことを話すわけですが、
レッドフォード版では最後まではっきりとは明かされないままです。
お葬式にギャツビーの年老いた父親が現れて
ある程度の家庭環境や出自が推測されるという程度です。
さらにディカプリオはデイジーに対しても
資産家の出自であるように見せようと必死ですが、
こちらのデイジーは昔から事実を知っていて、
「資産家の娘は貧乏人と結婚しないのよ。」
って面と向かって言っちゃうのです。
う~ん。
こっちのデイジーはハッキリクッキリお金大好きで豪華なの大好き。
なるほどこれなら、なんとかしてお金を作らないとどうにもなりませんな。
あと、トム(デイジーの夫)と、マートル(トムの愛人で自動車修理工の女房)が、
ある程度共感できる、人間的に納得のいくキャラになってました。
マートルに愛嬌があるんですよね。
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- メディア: DVD
ギャツビーの豪華パーティの盛大さを表すために、
準備段階の食材の豊富さを映すのも良かった。
骨付きの生ハムの丸ごと一本に豚の丸焼きに大きな魚に七面鳥に・・・・・・。
登場人物たちの心理描写からインテリアからパーティの描き方に至るまで、
こっちの方が納得いくし、理解もできるし、本物感やクラス感があるのですが、
一つだけ、
向こうの方が好みな部分が。
それは、ギャツビー。
ディカプリオの方が断然チャーミングなんだもん。
総じて、
ディカプリオ版は奪還をめざす挑戦者側の目線で、
(大金持ちはこんなことしてんだろー)って勘ぐって作った感じ。
謎解きの要素は断然そちらの方が上。
レッドフォード版は女性の観客が納得のできる内容を、
「持っている側」から見て作った感じ、かな。
なんたってデイジーの娘の出てくるタイミングが絶妙。
もうちょっとメロドラマ臭を減らしてくれるともうちょっと見やすいかなー。
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同じ原作のものを見比べるって面白いですね。
あんまりやったことなかったけど。
少なくともギャツビーは、
両方観るのがオススメです☆
・・・・・・・あれ、この話って5回くらい映画化されてるんだっけ?