ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「厨房で逢いましょう」

DVDのパッケージデザインから、もっと温かい感じの話なのかと思ったら・・・ ちょっと哀しいヨーロッパ映画でした。 原題は「エデン」。 ヒロインの名前でもあり、楽園の名前でもあり。

 

主人公は太ってコミュニケーション下手な男。 料理オタクなその男は、料理していない時間をずっと とあるカフェで給仕する女性を見て過ごしていた。 女性は自分を見つめている男が、 実は素晴らしい料理の腕前であることを知る。 娘に贈られたケーキが、忘れられないほどの美味だったのだ。 しかし彼の店は予約が半年以上先まで埋まっている高級店。 なんとかして彼の料理を食べたい彼女は彼に近づいていき、 そのうちに毎週、彼の厨房に通うようになるのだった。 彼の好意に乗じて、料理を所望する女性。 遠くから見つめるだけだった女性から頼まれると、 ずうずうしい非礼にもつい応えてしまう主人公。 しかし厨房に通っている事が彼女の夫に知られることとなり、 事態は急変するのだった。

 

 
いやー、惚れた弱みっていうんですかね。 私のことが好きならこのくらいしてくれたっていいじゃない、 という思考回路は分からないでもないけど、 外から見るとこんなに残酷でえげつないんだな、と思いました。 映画の最初に出てくる、料理されるために羽をむしられていく鴨や、 吊されて皮をはがされる鹿の暗示が効いていて。
それとたぶんこのラストは、 たぶんハッピーエンドなんだよね? あと全然関係ないけど、 すごく凝ったかんじの料理のお皿が沢山でてくるのに、 あんまり食欲が湧かないのはなんでだろう。
 
本編を観たあとでオマケの日本語版予告編を見たけど、 これ、ぜんぜん官能的な映画じゃないと思うよ。 この映画をエッチだと思うのは小中学生だけだよ。