翌日に残るもの2
映画を見て翌日に残るものは、映画を見た直後には意外に予測できなかったりする。
何かがひっかかるんだけど、その正体が分からなかったり。
きのう、「死ぬまでにしたい10のこと」という映画を見たわけだが、
いったいどこに自分は納得できないんだろう、と考えてた。
はっきり分かってるのは、時間配分。
恋に時間を割きすぎて、なんだかなー、だ。
どうして夫にも母親にも病状を話す気になれないのか、
女性としての自分の楽しみをどれだけ後回しにしてきたかの
説明が足りないのに、長々と恋人との時間を作られても説得力に欠ける
と思う。
なんで夫に話さないのか。
あの夫に話すと、きっと狼狽して、せっかく就いたプールの仕事もほっぽりだして、
彼女のそばにずっと付いていたいと言い出すだろう。
自分が働けなくなるのに、食費はどうするのだ。
そういう「自分がしっかりしなくちゃ!」ってのをしっかり描かないと、
あら幸せそうなご家庭ね、という印象だけになってしまうと思う。
このストーリーの一番のキモは、
身辺整理の見事さを堪能するところだと思うのよ。
きっちり身辺整理をして、
やり残したことのないように、
思い残すことのないように、
羽目を外すことと、自分へのちょっとのお楽しみも与えて、
生まれてきた時にみんなに祝福されながらこの世に迎えられたように、
愛する者たちみんなに立ち会ってもらい、産湯を使うように洗礼を受けて旅立つ。
その美学がいいんだよ~。
でも洗礼の場面は削られちゃった・・・。
恋もいいとは思うのよ。
あれがロマンチックなのか熱い恋なのかは良くわかんないんだけど。
だけど、あれでは傷つけるだけだ。
夫を、ではなく、彼氏を。
孤独を紛らわすために必要なのかもしれない。
けどあれでは好意につけこんで利用するだけだ。
男の方もちょっと遊びたかっただけ、ということなら分かる。
だけどあんなに真摯に愛してくれる相手に対して
あまりにも不誠実すぎないか?
全部片付けて旅立つところが美学なのに、
片付いてないじゃんかー。
相手を愛しているならもうちょっと相手の今後の幸せを考えてやれよ、と思うし、
たいして愛してるわけではない、というならあの貴重な時間をそそぐ理由にならず、
気晴らしをしたいならもう少しやりようがあるはずだ。
もっとも、愛とはエゴそのものだ、と言う人もいるけど・・・・・。
ふうー。
はき出したらなんか気が済んだ。
ブログって、
便利。