「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」
「ダーリング」・「ドクトル・ジバゴ」は、
これを見るための前座になりました。
真打ち登場です。
若い頃も美人だったけど、今のジュリー・クリスティの方がずっと綺麗だ。
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連れ添って44年になる老夫婦が郊外で暮らしている。
美しい妻とのクロスカントリースキー。
何気ない、でも美しい日常を暮らしているが、
妻に認知症の症状が現れる。
妻の方から老人介護施設への入所を言い出すが、
夫は、入所してから30日間は面会できないと聞いて難色を示す。
結婚以来、そんなに長く離れて暮らしたことがないからだ。
(物語は、現在と回想シーンを行きつ戻りつしながら進行していく)
面会に行くと、妻は大柄な男性オーブリーと親しくなっていた。
そして夫の顔も忘れていた。
妻は、見知らぬ男性に対するように自分に応対する。
好きだった本を差し入れても、興味がない。
ひょっとしたら妻は自分を罰しているのでは、
(かつて夫は浮気三昧だった過去がある)
と、いぶかしむこともあるが、
オーブリーが経済的事情でホームを退所してから
どんどん状態が悪化していく妻を見て、
オーブリーに会わせてやろうとするのだが・・・・・
という映画。
ラスト数分の展開に「えええええーーーーっ!!これで終わり?」と声を上げてしまいました。
なんて残酷なラストを持ってくるんだ。
エンドロールの流れるあいだ、ずっと呆然としてました。
症状は行きつ戻りつするというけれど、
何もこんなタイミングで戻らなくても・・・。
でも、きっと、これがフィオナ(妻)にとっては最善の策なんだろうし、
もう後戻りはできない。
大人の現実的な解決策なのだと思いました。
こんな方策がとれるのも夫君の昔取った杵柄のおかげか。
誰でも可能な方法じゃないもの。
(でもせめて名前くらい覚えてあげようよ)
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追記。
2度目に見て、ちょっと感想が変わった。
あれは残酷なんじゃなくて、
かみさまからの恩寵なのかもしれない。
アウェイ・フロム・ハー 君を想う <デラックス版> [DVD]
- 出版社/メーカー: CCRE
- 発売日: 2011/10/17
- メディア: DVD