ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

なごり雪

管理人さんとの約束の時間に間に合うのかとか、

ガスの開栓の立ち会いだとか、向こうで買う日用品のことだとか、

そんなことを話しながら、30日にバタバタと娘を見送った。

初日はダンナがついていって手伝ってくれて、

ダンナだけ日帰りで帰ってくるという日程である。

合格発表が21日だった。

間に合わないーーーって焦りまくって手続きに追われて

忙しさとプレッシャーとストレスで苦しい10日間だったけど、

ひとまず一段落ついた。

一段落ついたんだな、と実感してきたのは31日になってから。

たぶん一番忙しいところは無事に切り抜けた。

我に返って、やっと、合格したことがめでたいことだと実感した。

新聞の折り込み広告を整理していて、

三越のライオンの記念商品のチラシに、

(うわー、これカワイイなー。ごんが帰ってきたら見せよう~)

と思った瞬間に、

(あ、そっか。今夜は帰ってこないんだ。)

と気づき、さらに

(今夜も、明日もあさっても帰ってこないんだ・・・。)

(ずーっと帰ってこないんだ。)

と気づいて、

なんだか知らないけど涙が出てきた。

ーーーーー

ギターを手に入れたのは何年前だったか。

1冊目に買った教本が難しかったので買い直し、

2冊目に買った教本にはすぐに曲が出ていたので

それを練習曲にして進めてみた。

1曲目はアリスの「チャンピオン」。

EmとDだけで出だしが弾けるという、

入門者にやさしいスバラシイ曲である。

それが弾けるころには耳コピで童謡や唱歌がどんどんいけるように。

いいね-。

1曲目が完璧にマスターできたわけではないけど、

調子にのった私は次の曲に進んでみることにした。

次の曲は「なごり雪」。

これまた誰もが知ってる名曲である。

「汽車を待つきみの横でぼくは 時計を気にしてる 季節外れの雪がふってる」

知ってるこの曲~。

コレ弾けるようになるといいなあ。

ええと、それから?

「東京で見る雪はこれが最後ね、と さみしそうにきみが つぶやく」

こらまてーーーーっ!

こんな不吉な歌、うたえるかぁーーーーっ!!

(注: 我が家は全国転勤のある転勤族で、

    東京に住んでおり、娘は当時中学生だった)

そんなわけで、わずか2曲目にして挫折。

新たな練習曲を探すも、情熱は急速にしぼんで、

長い間放置することになったのだった。

このあいだ辞令が出たあと、

久々にこの曲にもう一度取り組んでみた。

「 ふざけすぎた季節のあとで

 今 春が来てきみは きれいになった

 去年よりずっと きれいになった 」

娘に弾き語りしてみせようかと思ったけど

そんなヒマなかった。

・・・・そういえば、

空の巣症候群なんて言葉がありましたね。

人ごとじゃないわー