「奇跡のシンフォニー」
音楽の才能に秀でた神童がまだ見ぬ両親を探す話。
えー・・・どこからつっこんでいいやら。
ちょっと期待していただけにどうしても辛口になってしまいます。
奇跡の、って言っちゃってるんだからリアリティなんてどうでもいいのかもしれないけど、
それならそれでもっとしっかりファンタジックな演出にしてくれたらいっそ納得もするものを。
あまりにも説得力が無さ過ぎて、どうもねー。
両親の出会いも、運命的というよりは軽すぎる気がしてなんだかなーだし、
しかもあの翌朝は何よ?
みっともないし、ああいう肩出しドレスはウエストから胸の上まで意外に硬く作られてて、
しかもピタピタ(当然ですな)だから、アレ着たまま寝るって熟睡できないと思うよ。
いやそれ以前にクラシックで、ステージ衣装のままあんな店に行く?
それにいくら神童だと言ったって、
ギターのテクニックや楽譜の楽典をマスターするとかは、
ある程度時間を積み重ねて訓練しないと、どうにもできないんじゃないだろうか。
いくらセンスが優れていたとしても。
セリフもなあ・・・もうちょっと何とかならんのだろうか。
誰にも感情移入できなかったなー。
都合の良いストーリー展開のままで、
もうちょっと細部をつめてくれたら良かったのに・・・。
そういうわけで文句いっぱいなんだけど、
ストリートの場面で出てくる、先に演奏してる黒人の少年の声が良かったり、
初めてギターを借りて天才ぶりを発揮するところとか、
ゴスペルコーラスの場面とか、
おっ、いいなあ、と思う音楽にいくつか出会えたのが良かったです。
最初からそれを目的に見れば良かったんでしょうね。
特に、私は全くギターのことは分からないんだけど、
床に置いたまま打楽器みたいに演奏するところが面白かったです。
ホントにああやってあんな音が出るのかな。
出す方法があるのかな。
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