ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「ドライビングMissデイジー 」

モーガン・フリーマン出世作。(と呼んでいいと思う)

1989年制作の、ヒューマンドラマの名作です。

アメリカ南部のお屋敷で一人で暮らす未亡人のデイジーは、

それまで自動車の運転を自分でしていたのだが、

操作を誤り事故をおこしてしまう。

もう自分で運転するのは危険だからと、

息子はデイジーに黒人運転手ホークを雇う。

使用人は通いの家政婦だけで十分よ、と言うデイジー

かたくなに拒絶しようとするのだが、

誠実で辛抱強いホークの存在を少しずつ受け入れていき、

長い年月のうちに厚い信頼関係が結ばれる・・・・というお話。

だいぶ前からツタヤのリストの一位に入れてたけど、

廃版になっているので在庫が確保されません、ということで

かなり待ちました。

なんでこんな名作を廃版にしたままにしとくかね。

長い年月を経て作られる信頼関係を描いていますが、

主題は「老い」と「生活の中の人種差別」。

ロングドライブの途中、ガソリンスタンドのトイレを

黒人の運転手は使用禁止だという場面があって、

あっと思わされます。

アメリカのそう遠くない過去にこんな時代があったんですね。

この映画をみると、オバマ大統領の登場がいかにすごいことなのか

考えずにはいられませんでした。

ドライビングMissデイジー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: パンド
  • メディア: DVD

デイジーは年をとっても自分の価値観と誇りを大切にして、

凛として過ごしていて、それをかたくなだと思う人も多いでしょうけど、

私はいいかんじだなあと思いました。

居心地良さそうな自室で、クラシックを聴きながら刺繍をするシーンでは

こういうの良いなあ・・・なんて思いました。

ああいう家具をしつらえればいいのよねえ。

壁のボタニカルアートも素敵。

この先、年をとったらどんな服を着たらいいんだろう、って思ってたけど、

お手本にしたいです。

ブルーグレーのカシミヤのコートに茶色のミンクのストールに、

ちょっと上等そうなハンドバッグ、存在感のあるイヤリング。

おばあさんになったらあんな格好がしてみたい。

老後があればの話だが。

デイジー役はジェシカ・タンディという女優さんなんだそうです。

この役で、80才でアカデミー主演女優賞を受賞。

良い映画でした。

一度は観ておくべき名作だと思います。

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ちょっとこの映画から話がそれるんだけど、

この映画を観て、高倉健もそろそろもっと

実年齢と同じくらいの年の役をやったらいいのにと思いました。

だって今、82才だそうですよ?

この頃やるのって60過ぎくらいの役ばっかりでしょ。

せっかく年取ったんだもん。

その年で、それだけしゃっきり動けてセリフを覚えられる俳優なんて

世界で何人いると思ってるのよ。

もっと俳優としての欲を持とうよ!

もっと出演しようよ!