ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「デトロイト・メタル・シティ」

いま、古い方のハードディスクの録画を整理中で、 捨てられないものはDVDに焼き、消去するものは消去、 見てないままのものはどうしようかなあ、といったところ。 このあいだ「BECK」を見たばかりなこともあって、 別の音楽バンドものを見てみたいと思い、ストックしてあったこの映画を選んだ。

テレビ版として放送するにあたり編集がしてあるとのこと。 時間内に収めるために短くしてあることはよくあることなので、まあいいか、と思いながら見始めた。

 

ーーー

 

大分の奥の方の田舎から、大学進学を機に東京にやってきた主人公は、東京でお洒落な部屋に住んで、お洒落な生活をして、そして何より、お洒落なミュージシャンになるのが夢。 ところが、どこでどう間違ったのか、うっかりデスメタルバンドに入ってしまい、(こういうのがやりたいんじゃないんだ)と思いつつ、事務所の社長に逆らえずに続けるうちに、どんどん人気が出てきてしまった。 反社会的で暴力的な歌詞、悪魔をモチーフとした舞台装置と衣装・・・・でも僕は本当は、もっとポップで、素敵な女の子と恋をする音楽をしたいんだよ・・・。

 

普段の彼はあまりにもギャップがありすぎてファンに全く気づかれない。そんな彼が大学時代に大好きだった女の子と再会。「根岸君は今なにしてるの?」と聞かれて必死に隠そうとするのだが・・・というお話。 主役を松山ケンイチ、ヒロインが加藤ローサ

 

ーーーー

 

かなり相当、楽しませてもらいました(笑) ドタバタのギャグだと思ってたけど、実際そうなんだけど、これがまあちゃんと作ってあるわけよ。 出てくる音楽の音がどれも納得いくかんじなんだよね。

なんだこの余裕たっぷりの実力派は、と思ったら、なんとエンドロールにはKISSのジーン・シモンズの名前が。よく出てくれたなー。 役どころは、アメリカの超大物の生きる伝説と呼ばれるメタルのカリスマ。(そのままじゃん)

そして対極な存在として出てくるポップな弾き語りが、これはこれで良い曲ぞろい。 ほのぼのして可愛くて好きだ。

 

 

デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]

デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2011/10/17
  • メディア: DVD
 

舞台衣装のままカワイ音楽教室のスモークガラスのところで煩悶してたらガラスの内側で子供が泣き出す一連のシーンが大好きだ。実家に帰って、弟のために変身して諭すところも大好きだ。 母 「お友達?」 弟 「うん!地獄から来たヨハネクラウザーⅡ世さんだ。」 母 「あら~、四国から。遠いところ(よく来なさった)」 って会話も好きだ。

最初から、はっきりとギャグだと分かるように作ってある作りもいいよね。 どう考えてもこれはダメでしょうということも、まあギャグ原作だからなと流せる。 そんで、ピー音みたいなかんじでセリフや歌詞が多数消されてるんだけど、これがもしかしてテレビ用の編集ってやつか?犬や牛の鳴き声で隠されてるところがナイスだ。そしてもしかしたら私は元のよりも消された状態の方が好きかもしれない。

 

ーーーーーーーーー

 

あとどうでもいいところで、実家に帰った彼が東京に戻ってきてライブ会場に走っていくところ。東京駅丸の内側から走っていって(改修前の東京駅だ)、東銀座の歌舞伎座の前を築地側に向かい(立て替え前の歌舞伎座だ)、勝どき橋を渡り(たぶん今ならスカイツリーが見えるのでは?)、月島のもんじゃストリートを走り(あれ?走る向きが逆?)、左折して路地に入る・・・・・・・いったいどこに向かっているのでしょう。(笑) いっぱい走ってるな~。

 

いっぱい笑わせてもらいました。 とっておいて良かった。 東京にいるうちに見とけばよかったなー。 そしたらロケ地巡りができたかも。