巫女さんの防寒
今年から大学生になった娘が、お正月に巫女さんをすると決めてきた。
通称で巫女バイトと呼ばれることもあるが、バイトと呼んではいけない。
「助勤」さんである。
やることは実質的にお守り売り場の売り子さん、おっとこう呼ぶのもいけない。
お守りは売るのではなく授けるもの、売り場ではなく授与所である。
最初に初詣の臨時巫女さんをやると聞いたときは、
黒髪・ピアス無し・化粧気なしマジメ盛りな娘にぴったりだし、
今しかやれないことだと喜んだ。
なんたってあの格好が可愛いじゃないですか。
しかーし。
その喜びもほんの数分で一気に不安に変わる。
ちょっと待てよ。
初詣の巫女さんって、大晦日の夜中から元日にかけて、
ほとんど外に近い場所でずっと立ちっぱなしだよね?
寒くないわけがない。
そこでググってみると出るわ出るわ。
巫女バイトは見た目よりもかなり過酷でキツイ、
とにかく寒くて芯まで冷える・・・。
・・・だよね。そうだよねえ。
ヒートテック上下で着て貼るカイロで、なんていうけどちょっと待ってよ。
よく考えてみよう。
ヒートテック上下+貼るカイロで、その上に春物の綿ポリエステルのコート着て、
手袋もマフラーも無しで大晦日の夜から初詣に出かけるって想像したら、
それは、ちょっと、ムリでしょ。
外でずっと1時間も2時間もその格好で立ってるとしたら。
若いから大丈夫とかいうレベルじゃないでしょう。
というわけで冬山登山用の肌着を探したんだけど、
一番暖かいタイプっていうのは、たいていハイネックになってて、
白は作ってない。そりゃそうだよね。汚れが目立たない方がいいもの。
U首かV首で白のみ、なんていう条件では見つからない。(注)
で、時間もないし、悩みまくって探しまくって、
結局ユニクロにしか無地の白がなくて、
ヒートテック8分袖の白と、子供用150のフリース白と、
(大人用のアイボリーは限りなくベージュっぽかった)
裏起毛のスエットパンツのアイボリーと、
さらにウルトラライトダウンジャケットのアイボリーを購入し、
改造することにした。
スエットパンツは裾上げして見えないように、
ウエスト紐が長すぎるので詰めて、
裾に隙間があかないようにゴムを通す。
フリース地は切りっぱなしでもほつれてこないので、
ハイネック部分をVネックにカットして、伸びないようにステッチのみ。
(だって時間ないんだもん)
そしてこれが問題だった、ウルトラライトダウンジャケット。
こいつを中に着込んでしまえば寒くないであろう最強の秘密兵器である。
が、やってみて分かったけど、うすうす予想してたけど、
私なんぞの手を出していい素材じゃなかった。
ゴミ袋の中で袖をカットしてそのエリアの羽毛を掻き出して、
薄くなった部分を三つ折りにして縫って始末という工程にしたのだが、
これがもう!羽毛が散らばる、静電気であちこちにひっつく。
ナイロンの切り端はボロボロほつれてくる。(泣)
ゴミ袋の中で切ったので被害は最小限におさえられたが、
そのとき、うちには掃除機が故障してそのまま買わずにいたために、
ちらばった羽毛を吸い込むものがなかった。
サイクロンにしようか紙パックにしようかこのままホウキで過ごすか、
と悩んでいたが、ここで早急に紙パックを買おうと決心した。
三つ折りにしてミシンで袖口を縫う。
このミシンが簡易版なものだから、送り歯の数が2本しかなくて、
端っこが縫えない。なのでだいぶ分厚い間隔を開けて縫うことに。
このミシンもまたリストラ対象で、最近手芸しないし、ミシンももう
そんなに使うこともないだろうな・・・と思っていた矢先のことであった。
まだ捨てて無くてよかった、と心底思った。
いつ使うことになるか分からんな。リストラではなく買い換えかな。
袖口の始末で懲りて、襟元を改造するのはあきらめた。
本当はきちんとVネックにしたかったのだが、私の力量ではムリだ。
というわけで、両面テープで貼り付けてごまかすことにした。
許せ。
冬休みの工作。
いろいろ問題はあるけどいいことにする。
フリースとダウンの間にカイロを貼れば、
上半身についてはそこまで寒くはならないはずだ。
下半身はスエットにカイロを貼ってもらうしかない。
首と手首足首はいかんともし難い。
(注: あとになって、ヒマラヤで腕組みする白い肌着を見つけた。婦人物でVネックもある。これを最初に見つけてたら買ってたかも。けっこういい値段するけど。でもいいもん。サイズがないから。)
---------------------------------------------------------------------------------
追記。
天気予報に驚愕。
元日にかけて大荒れの天気だって?なんだよそれ
これでもヤバイかも(泣)
もっとなりふりかまわない防寒にした方が良かったかも(泣)
手首とかもっと長くても良かったかなあ・・・(泣)