ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「武士の一分」

このあいだテレビでやっているのを途中だけチラッと見て、

見るんなら最初から全部見なくちゃなあと思って借りてみた。

藤沢周平原作、山田洋二監督の三部作の三作目。

一作目の「たそがれ清兵衛」、

二作目の「隠し剣 鬼の爪」、

両方とも大好きなんだから三作目も見ないと。

ーーーーーーーーー

殿様がお食事を召し上がる際に、

その料理に毒が入っていないかどうか、

食事の前に毒見をする役職があった。

主人公はその御毒見役だったが、

ある日、貝の毒にあたった。

妻の必死の看病の末に命は助かるが、

意識が戻ったとき、目が見えなくなっていた。

盲目となった主人公とその妻の生計をどうするか。

親戚の伯父たちが集まって話し合い、

誰か家老に口添えしてくれるツテはないのか、

ということになり、

妻に番頭の島田さまのところに頼みに行くように言った。

お上から、禄は30石のまま据え置かれるという沙汰が下った。

しかし妻の様子がおかしい。

嵐の夜に身寄りの無い妻を追い出し、

その後、真実を知ったとき、

ひと太刀だけでも、と、

盲目の身でありながら島田に果たし合いを申し込む・・・

という映画。

武士の一分 [DVD]

武士の一分 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD

この三部作、どれも、

いやーな親戚が出てくるんだよねえ。

この映画の親戚の伯父伯母たちがまたなんとも。

あと、三部作の3作目だからなのか、

今回は入り口の使い分けが納得できて良かった。

お医者様は玄関、使用人は台所の勝手口、

親戚の伯母さんは縁側からちょいちょいと足を拭いて上がってくる。

気の置けない同僚たちは縁側にやってきて、そこで腰を下ろして話をする。

そんなわけで、

とても良い映画でした。

見て良かった。

あと、使用人の徳兵衛グッジョブ!!

この中間の徳兵衛(笹野高史)が、むっちゃいい仕事してます。