ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「365日のシンプルライフ」

シンプルライフミニマリストといったものに

興味がある人たちの間で話題になっていた映画。

内容はだいたいこんなかんじ。

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ヘルシンキ在住・26歳のペトリは、

彼女にフラれたことをきっかけに、

モノで溢れ返った自分の部屋にウンザリする。

ここには自分の幸せがないと感じたペトリは、

自分の持ちモノ全てをリセットする”実験”を決意する。

ルールは4つ。

1.自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける

2.1日に1個だけ倉庫から持って来る

3.1年間、続ける

4.1年間、何も買わない

(オフィシャルサイトより抜粋)

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持ちモノ全て、ということで、

着てる衣類も一枚残らず預けちゃって、

最初は空っぽの部屋に全裸からスタート。

雪の降るフィンランドの深夜の街を

すっぽんぽんで倉庫まで走って行くんです。

1日目はコート。

2日目3日目の分は日付をまたぐ時間に

靴と毛布を取ってきた。

4日目はズボン。

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2日目が終わる時間にやっと靴でしょ?

ということはその時点でコートと靴しかない。

これで食事とかどうするんだろうかと思ったら、

なんと弟くんが食料品を買って届けてくれて、

目覚まし時計の代わりに起こしてくれるのだ。

ちなみに暖房器具はセントラルヒーティングなので、

家の一部です。デザインもオシャレ。

カメラを回してくれる親友と、

冷蔵庫やベッドを取り出すときに手伝ってくれて、

早くケータイを持ってこいよと言いつつ

家まで誘いに来てくれる友人たち。

こういう弟くんと、こういう友人がいれば、

モノは無くても生きていけるかもしれんね。

へぇー、って思ったのは、

フィンランドの男というのは、

こんなに何でも直せたり解決できたりすることを

求められるのかー、ということ。

冷蔵庫なんて直せないでしょ普通。

やってみようとも思わないよ。

女の子の自転車の鍵問題を解決するのに5時間、とか。

日本だとどっちかというと、

女なら出来て当たり前、とされることの方が

多くないですか。「やってトライ」とかね。

男の人だと「専門家じゃないんだからしょうがない」

で大抵のことは済んじゃいそうな気がする。

あと、どっかで何かで読んだ気がしてたけど、

フィンランドでは赤ん坊が産まれるときに

必要なグッズ類が一式もらえる、という噂について。

なんとこれが出てきました。

大きな箱に入って郵送されてきて、

中にはおもちゃ、歯ブラシ、くし、爪切り・・・

なんと合計57個も入ってるのだそうだ。

赤ちゃん用品をそろえるのって、

けっこうお金かかるもんね。

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365日が過ぎたところで

彼が出した結論は、

「生活に必要なモノは

 100個くらいだと分かった

 その次の100個は

 生活を楽しむため

 所有とは責任でありモノは重荷になる

 どんな重荷を背負うか 僕は自分で決める

 祖母の言葉は正しいと思う

 人生はモノでできてない」

だそうだ。

このモノローグが街の夜の景色とともに流れて、

その次に、倉庫の内側に据えたカメラが、

倉庫のシャッターを上げて明るい光の中に立つ

笑顔の恋人の姿を映し出すのですね。

何よりも彼女が一番大切だと言わんばかりに、

キラキラの彼女を映し出していて、

この映画全部が彼女へのラブレターのような結末でした。

おしまい。