「チョコレートドーナツ」
舞台は1979年のカリフォルニア。
ゲイバーのショーダンサーであるルディ(ステージでは女装している)がアパートに帰ると、アパートの廊下に人形が落ちていたので隣の部屋に届けた。隣の部屋の住人は麻薬中毒の母親とダウン症の少年マルコ。養育環境にはネグレクトが疑われた。母親がマルコを置いたまま翌朝になっても戻らないのでルディは放っておけずに知り合ったばかりの法律家ポールに相談する。
マルコの母親はそのまま麻薬所持で逮捕され、マルコは施設に送られた。
ルディとポールは恋人同士として仲を深めていく中、夜の路上でマルコを見つけて保護することに。ルディはマルコに愛情を注ぎ、そんなルディをポールも支える。このままルディとポールの愛情でマルコを養育していけないだろうか。そう思う2人は、合法的にマルコを引き取りたいのだが・・・という映画。
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もう、ほんとに、ねえ。
この3人でちゃんと家族でいいじゃん。
養護学校の先生も、福祉の聞き取り担当者も、きちんと養育してるって認めてるのに、なんでダメなのよー。
口で言うだけなら信用できなくても、一年間の実績があるんだから。
法廷で、ゲイであることを執拗にとりあげて反対する人は、なんであんなに一生懸命反対するんだろうとか思っちゃった。ポールを解雇した上司とか。なんでだ。子供の目の前でママが麻薬やるより、パパとパパがチューしてる方がいけないっていうの?謎だ。
・・・でもなあ。母親が引き取るって言ったら、そっちに渡すよね・・・。
問題があったとしても・・・。
なんかさ、日本でも里子の養育とか養子にするとかいうと、完璧な養育環境が求められるじゃない? たぶんウチなんかはもうアウトだろうし。でも、悲惨なニュースなんか目にしたり、施設で育って18才を過ぎるといろいろ大変だったりという話を聞くと、完璧じゃないけどもうちょっとマシ、っていう選択肢がないものかと思う。
あと、この映画の母親だって、愛情が無いわけじゃないと思うんだ。
ただ、愛情があるかどうかと、適切に養育していける能力があることとは別だと思うんだ。
まあそんなわけで。
みんな観るべき。
テンポも良くて、よくできた映画です。
ルディの歌もいい。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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