ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「砂漠でサーモン・フィッシング」 (ネタバレ)

原題を直訳すると「イエメンで鮭釣り」。

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砂漠の国イエメンの大金持ち、シュイフさんが鮭釣りをしたいので イエメンに大きなダムを造って鮭を放流して根付かせようという 大プロジェクトのお話。

協力を求められた水産学者は、当初、そんなのムリムリ、と言っていたが、 イギリスの政権のイメージアップ戦略に巻き込まれて断れなくなり、参加することに。

最初はしぶしぶ、内心では(そんなのムリだろ)と思いながらの参加だったが、 シュイフさんの代理人である若くて美人な才女の手腕と、シュイフさんの熱意にほだされて 実現のために本気で取り組むようになっていくのだった。

若くて美人な才女は、恋人がアフガニスタンに派遣されていつ戻るかもしれず、 水産学者はバリバリのキャリアを積む奥さんとすれ違い気味。 二人っきりでシュイフさんのお屋敷に招かれたり打ち合わせしたり、 アフガンの恋人が行方不明になって悲嘆にうちひしがれる彼女に寄り添ったり、 さらには二人でイエメンの現地入りしたりしているうちに、だんだんとイイカンジに。

そうこうするうちにダムは出来上がって鮭10000匹も用意できて、 いよいよ放流!さあ鮭を釣ろう!二人の未来も考えてくれるかい? なんていうときになって、なんと行方不明だった恋人をイギリス政府が連れてきた。 感動の再会を演出されてカメラに取り囲まれる才女とその恋人。 水産学者はがっかり。でもプロジェクトは成功が目前。 プロジェクトの成功を祝い、シュリフさんと鮭釣りしよう、としたところが、 なんと地元のプロジェクト反対派の手によってダムの水を大放出されてしまい、 苦労して作ったものはみーんな濁流に流されてしまう。 みんな流されちゃった・・・。今後どうしよう・・・。 才女と恋人はイギリスに帰ることにして、才女は水産学者にお別れを言いに行く。 さようなら、うるうる、というところで、なんと目の前の川に鮭が! 細くなった流れの中に、生き残った鮭が上ってきていたのであった。 やったー、ひとりでも僕はプロジェクトを続けるよ。と話す水産学者に向かって、 才女が「助手は必要かしら」なんて言い出す。 恋人は遠目に全てを悟って車に乗り込み、そっと出発する。 砂漠に川が流れてる。夕日がキレイだ。おしまい。

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  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2013/06/07
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うーーーーん。 大金があると意外なものが買えちゃったりするみたいだけど、 地形を変え、生態系を変えることまで出来ちゃうんですね。 思いっきり外来魚の持ち込みで、ダムを造って灌漑農業するのはいいけど、 下流域では水不足になったりしませんか。 たしかアフリカあたりではえらく問題になってた気がするけど。 それにさー、若くて美人な才女は最高に魅力的だけど、 まずはきちんと奥さんと向き合って円満に解決すべく努力するべきなのでは。 まあしょうがないんだろうけどさー。せっかく生還した恋人も気の毒だよね。