ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「ブロードウェイ♪ブロードウェイ  コーラスラインにかける夢」

ブロードウェイで再演が決まった「コーラスライン」のキャストをオーディションで選ぶ。

そのドキュメンタリー映画

「ニューヨークの街角に、アメリカ各地、果ては国外から集まったダンサーたちによる長い長い列ができている。彼らの願いは、16年ぶりに再演される伝説的なミュージカル「コーラスライン」の舞台に立つこと。応募者数3,000人、最終選考まで8ヶ月、そして選ばれるのはわずか19名という過酷なオーディションが、ついに始まる。」(amazonの紹介文より抜粋)

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表題に、♪マークが付いてるじゃないですか。

「ブロードウェイ♪ 」の字の雰囲気に騙されて、楽しく気分転換できる映画なのかな、なんて

気楽に見始めたら、見始めて間もなく(間違えたな)と思った。

人生の全てをかけた夢に集まった人たちが選抜試験を受けるお話なのです。

最初に「ダブルピルエット」っていうのをやってガバッと振り落とし、

その後さらに集団で踊って絞り込んでいくんだけど、

もうその頃には、ほぼ全員がすごくすごくすごく上手なのです。

そしてどの人も魅力的。

・・・これで合格不合格をつけるの?

ある程度絞り込んだところで、

次は役柄ごとに選んでいくのですが、

同じ役の同じ台詞を、別の個性を持つ別の人がやっていくのが

観ている方にはすごく面白い。

そして、魅力というのは、人それぞれだなと思わされます。

美しい女性というのはひととおりではなく、

それぞれにそれぞれの個性と魅力があるのだな、と。

初演のコーラスラインについての裏話的なドキュメンタリー映像も

はさみこまれて、それも興味深いです。

私は「コーラスライン」の映画を観たとき、

(かなり昔なので記憶もあいまいなのですが)

すごく個人的でプライベートな内容を

初対面の審査員に向かってステージ上で話してアピールする

という設定に違和感を感じて、そこまでしないといけないの、

と思ったものですが、

実際には、ダンサーたちで車座になって、

真ん中にワインを置いて飲みながら話した内容を録音して

そのテープを書き起こしたものから印象的なエピソードを

抜粋して台本にしたものなのだそう。

それなら納得がいきます。

そういうシチュエーションで話す話だよね。

最終選考に残ったものの、最後の最後になって

8ヶ月前の演技を求められ、(どうやったかなんて、覚えてない)

というケースが印象的でした。

8ヶ月の間にいろいろあった、彼氏とも別れたし、と話すその人は、

顔かたちも髪型も変わってないけど、8ヶ月前とは雰囲気が違う。

前はOKで今は違うと言われる。

本人は何が違うのか分からない。

日本人の「YUKA」がすごくキュートで可愛かった。

いっぱいファンがつくだろうな~。

まあそんなわけで、5回くらい泣きました。

たぶん私は「コーラスライン」本編よりも好きかもしれません。

だけど感情を揺すられて、ちょっと疲れた。

オーディションを繰り返し受ける人たちって、すごくタフだ。