ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「男はつらいよ」(第一作目)

えー、「男はつらいよ」の一作目です。

観たことありませんでした。

っていうかこのシリーズ、最後の方のを1つ見たことがあるくらいで、

ほとんど知らなかったんです。

ものすごく有名なシリーズだし、やっぱり一度はちゃんと見ておかないと

いけないかなー、と思って、最初の作品を見てみました。

だって、一作目が面白くないとシリーズ化されないでしょ?

見て驚いたのは、寅さんが若いこと!

なんだかね、私の勝手に持ってたイメージは、

もっと丸みがあって、鷹揚な感じのイメージだったのよ。

まあ顔もシルエットも何もかも、若い。

考えてみれば当たり前で、寅さんシリーズって48作も作られてるんだそうで、

ずいぶん時間が経ってるんだものね。

他の出演者も若い!

もっとこのくらいの時代の邦画を見ようと思いました。

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何も考えずに観て、笑える喜劇なのかなと思っていたんですが・・・。

寅さんのおバカな暴言や失言の数々を見ているうちに、

自分の若い頃(今も?)やらかした数々の失敗をじわじわ思い出し、

そうか・・・第三者から見るとこんなに恥ずかしいんだなと突きつけられて、

とても笑うどころではない消え入りたいような穴があったら入りたいような

気持ちを味わいました。

よく子供を叱るときの言葉として「そんなことしたら人に笑われるよ」

という文句があるらしいのですが、おそらくこういう状況を指して言う

言葉なのでしょう。私自身はそういう注意のされ方を経験してこなかった

(いや言われても心に残らなかったのかも) のですが、

この年にしてやっとその意味するところが分かった気がします。

妹のさくらがものすごく魅力的ですね。

可愛らしくて、ちゃんとしてて、品が良くて、清楚で。

日本の理想の女の子ですね。

丸の内の大きなビルでOLさんしてたんですね。

このところマリリン・モンローオードリー・ヘプバーン

カトリーヌ・ドヌーヴなどの映画を立て続けに観てきましたが、

けっして引けを取らないと思いました。

きっと、さくらちゃん見たさに映画館に行く人もいたでしょう。

昭和初期の子供向けの道徳的な読み物には

よくこういう女の子が出てきたものです。

乱暴だったり行儀がわるいお兄ちゃんや弟がいて、

ちょっと割を食うんだけど、自分はちゃんとしてて

みんなに優しくできてお母さんが助かるように気をくばり、

清く正しくつつましい。そんな女の子がヒロインで。

「ジュニアそれいゆ」という昔の雑誌でも

「美しいジュニアになるために」っていうコーナーがあって、

オシャレの仕方だけでなく、立ち居振る舞いから

行動の規範にいたるまでの指南が書かれてました。

きっとそれを実践していったら、さくらちゃんみたいな

素敵なお姉さんになれたんでしょう。

そんなわけで、

もっとずっと若い頃にこれを見て学習すべきだったと

反省しております。

寅さん映画は、お正月に上映されていたのだとか。

みなさんは笑うために観に行かれたのだと思いますが、

私の場合はお正月にこれを見て、

今年も一年、調子にのって口がすべって失言しないように

バカがばれませんようにとの戒めにするのも

いいかもしれないなと思いました。

私もおばちゃんみたいな、ちゃんとした大人になりたいです。