ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

マイケル・ジャクソンが急死したため、

彼のライブツアー「THIS IS IT」は公演直前になって中止になった。

幻になったライブツアーのステージはどんなものになるはずだったのか。

その舞台裏の様子を、リハーサル映像を中心にまとめた映画。

なんと、このマイケルジャクソンは50才だそうだ。

それでこの動き、この声。

なんだってこんなに音域が下がらないんだ。

遠目に引いた映像だと、10年くらい前の映像を混ぜ込んでも

どっちがどっちかわからないんじゃないだろうか。

マイケル・ジャクソンはPOPの王様と言われるけど、

最初のダンサーのオーディションを受ける人たちのインタビューをみると、

むしろこのジャンルの神様の1人なんだろうと思う。

(神様よりも王様の方がフレンドリーだからその方がいいのかな?)

ステージの背景で流されるはずだった映像が収録されてて、

どれもすごく凝ってて、これを公開しないでそのままになったらもったいないなと思った。

特にスリラーの特殊メイクたっぷりのやつ。

墓場のセットやゾンビたちの衣装に特殊メイク、それを着けて演じる役者さんたち。

きっとものすごくお金も手間もかかってる。

たぶん、この映画を作った人も、この映像をそのままお蔵入りにするなんて、

ぜったいもったいないと思ったんだろう。

材料はある。それにリハーサルの映像も(そんな用途に使うつもりじゃなかったけど)ある。

継ぎ合わせればそれなりの時間になりそうだ、なんて考えたんじゃなかろうか。

ただ、個人的にはもっと最初の方の、

ダンサーの皆さんがいかにマイケルを愛しているか、

自分の人生の中でいかに大きな部分を占めてるのか、

語るところがもっと見たかった。

あくまでツアーを見に行く予定だった人に、

こういう内容をやるはずだったんですよ、っていう映画だと思うので、

たとえばストーリーみたいなものがあるわけじゃないし、

この映画の大きな前提であるマイケルが亡くなったことも

一切出てこない。そんなものは全員知ってる前提で、

後にそれをよく知らない人がこれを観ることは考えられてないと思う。

最初の方はワクワクして、

中盤は「やっぱりマイケルジャクソン良いなあ~」と思い、

見終わった時の感想としては、

(もうちょっと説明してくれてもいいんだけどな・・・)

というかんじ。

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本編が終わって特典映像を見ていて、

「もう50公演あっても完売した。」

と話す人を見ていたら、この人たちは、

ツアーが無くなって、きっとここまでにかかったお金が大赤字になるから、

それを回収するために大急ぎでこの映画をつくったんだろうな。

って気持ちになってきた。なぜだろう。

ビジネスの匂いを感じるからだろうか。