ヨウシュヤマゴボウ
小学生の頃、学研の科学と学習の「科学」を取ってもらってた時期があった。
そのオマケ(付録というべきか)で「くるくる色水マシン」というのがあった。
ほかの付録の詳細は忘れてしまったけど、それだけは良く覚えている。
プラスティックで出来ていて、材料になる植物をセットしてハンドルを回すと
簡単に色水が作れるよ、みたいな内容だった。
ちょっと鉛筆削りにも似た形だったような気がする。
それでですね。
その解説に、こういう植物を使うといいよ、といって材料になる植物が
いろいろ載っていて、ツユクサの花だとか、オシロイバナの花も載ってたけど、
一番メインに挙げられていたのがヨウシュヤマゴボウの実。
よく見かけるメジャーな雑草として書いてあったんだけど、
当時住んでいた場所の近くでは一度も見たことがなかった。
しかしその実を使った説明を見るとそれでやってみたくてたまらなくて、
(どこに生えてるんだー!)と、ちょっと腹が立ったものだ。
子供の頃の記憶というのは長く続くもので、
あの頃欲しかったものは未だに見つけると「おおっ!」と思ってしまう。
「あれ、欲しかったんだよね~。」なんて。
なので、ヨウシュヤマゴボウが生えているのを見つけた時は
「これだ!やっと実物を見ることができた。」
と、感慨深かった。
これはうちの近所の小さい空き地に生えているもの。
引っ越してきてこれを発見したときはちょっと嬉しかった。
ただ、発見した時はすでに切り倒されていたので、
翌年こそはマメに見に行こうと思ったものだ。
今年は刈り取られずにたくさんの実をつけていた。
昨夜の雨に洗われて、ピカピカしてる。
ひと粒、手に取ると、すごく鮮やかな赤紫色の汁が手に付く。
なるほどこれで色水をつくると綺麗だろう。
はちきれそうな柔らかな実はとても美味しそうなんだけど、
有毒なのだそうだ。残念。