「ブロークンフラワーズ」
「崖の上のポニョ」の後味を払拭すべく、家にあった在庫の中から
「ハッピーフライト」・「崖の上のポニョ」から最も離れていそうな作品を選んでみた。
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中年から初老にはいりかけた男の話。
かつてプレイボーイだった男のところに一通の手紙が届く。
手紙には、20年前に別れたあなたとの間に19歳の息子がいて
その子があなたのところを訪ねるかもしれない、と書かれていた。
差出人の名前が書かれておらず、誰が出したか分からない。
男は20年前に別れた女性たちを訪ね歩く。という映画。
すごく地味で静かな映画で退屈かな?と思ったけど、
意外に引き込まれて観た。
ちなみにカンヌ映画祭審査員特別グランプリ受賞作品。
20年も経ってたら、そりゃあいろいろあるよね。
みんな、別れてからの人生があるわけよ。
大きな娘のいるシングルマザーになってたり、
すごく苦労したんだな、っていうのが見て取れる人もいたり、
以前とは全く方向性の違う仕事をしていたり・・・・。
最初に、男の現在の恋人が家を出て行くシーンがあって、
なんとなくその男のこれまでの付き合い方、別れ方が想像できて、
20年前に別れた女性たちそれぞれとの別れも連想させるのが、
なんというか、感慨深いなあ、なんて思ったりしました。
結局、差出人は分からないままなんだけど、
もしかしたら実はあの人では?と、
観てる人が推理する余地があるのもいい。
主人公の男は、これからその位の年頃の男の子を見るたびに、
(もしかして)って思うんだろうな~。