ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

バレンタイン2009 (前編)

*この文章は娘の了承を得て載せております。*

昨夜のこと。

突然娘(中一)が、手作りチョコってどうしたらいいと思う?と聞いてきた。

すでに夜の8時である。

11日(祝日)に友達と出かけて、チョコレートのカタマリを買ったのは知っている。

だけどバレンタインは土曜日だったよね?

私はてっきり企画倒れに終わったのかと思ってたよ。

月曜日に友チョコの交換会をするのかい?

前日の夜8時になって「どうしたら」も何も、今から材料を買いにはいけないし、

いったい何を言っているのか意味不明である。

娘いわく。

金曜日は学校の都合で交換会は出来ないから、

持ってくるなら月曜日にしようって話になってる。

11日に買いに行ったとき、私はあんまりよく分かんなくて、

どうしよう・・・って思ってたら、Lちゃんがアドバイスしてくれて、

一応、こういう材料も(と言いつつ取り出して見せて)買ってある。

と言う。

だったらもうそれでやるしかないじゃん!

Lちゃん頼りになるなあ。

っていうかもっと早く始めろよ!!

Lちゃんはとても簡単にできそうな方法を考えてくれていた。

さすがだ。とにかく湯煎で溶かせば後はなんとかなりそうだ。

じゃあ湯煎して溶かしてそれで行こう、と言ったら、

「湯煎って、どうしたらいいの?」

おまえ、ちょっとは道具とか手順とか・・・全く考えてなかったの?!

今年は絶対に口出しも手伝いもしないぞ、と決めていたのに、

結局、使う道具から次の手順から、ひとつひとつ聞かれるたびに答えるような状態に。

さりげなく隣の部屋に待機してあれやこれやと考える私・・・ああなんでこんな時間から始めるんだよう~。

すると、合間に娘がぽつぽつと話し出した。

なんかね、手作りでっていうのが前提みたいになっちゃって。

チョコって、買うもんだと思ってた。

男の子の友達に義理チョコ渡す方が簡単だし気楽・・・。

確かにそうだ。

女の子の友達にあげる方が、

それも交換の方が、はるかに難しい。

だって男の子だと多少どうでも、

とりあえず(チョコをもらった!)って事自体に喜んでくれるけど、

女の子だとラッピングから味から、どうしたってチェックが厳しそう。

なるほどね・・・。

こいつもいろいろ、大変なのね。

そうこうするうちに、なんとか湯煎で溶かすところまでは来たらしい。

あまりにも良い匂いがしてくるので見に行ったら、

やたら美味しそうな、あったかい溶けたチョコレートが小さいボールに、たぷたぷしてる。

うまそう。

ねえ、ちょっともらってもいい?

と聞いたら、いいよ~、と言ってくれたので、

ありがたく家にあったバナナをむいて半分に折って割り箸をさして、

とぷん、

と浸して、「チョコバナナ~!」ってやってみた。

めちゃめちゃ美味しかった。

室温のバナナにあったかいチョコレート。

素晴らしい。

あまりに甘美な味にほだされて、この件については一切小言を言わずに協力しようと心に決めたのだった。

つづく。