ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

こじれないといいんだけど

昔、趣味の社会人サークルに入っていた。

いろんな職業の人が集まっていた。

休み時間に雑談していたら、

年上の先輩が話し出した。

彼女は中学校の音楽の先生である。

・・・うちの学校って荒れてるのよ。

ほら、地域的にさ、事情のあるおうちが多いじゃない?

問題のある子が多くてさあ。今度、合唱コンクールがあるのね。学校全体で。

それで音楽の時間にも歌わせたりするじゃない。

そしたらクラスにいるのよ、ほら、ちょっと粋がったりしたいっていうの?

ちょっと悪ぶってみせたいような男子が。

自分が歌わないだけならまあ良くあるじゃない。

それがクラスの他の子に、歌うなよ、歌うなよって脅すのよ。

しかもグループだから始末に負えなくて。

もうっ、腹立つ!授業に出るなとも言えないし。

それにあたしのことババアって呼ぶのよ!

陰で言うんなら分かるわよ。よく変なあだ名つけたりとかね。

面と向かってよ。もう信じられない!

今日なんて「クソババア」よ!「クソババア」!

「うるせえクソババア!」って言ったのよ!

持ってたノートで頭はたいちゃったわよ。

・・・・・・

(大変そうだなー。解決むずかしそうだし。)

周りで聞いてたみんなが同情している中、

1人だけこう言った先輩がいた。

「うわー、うらやましい。

 一度でいいから言われてみたい。クソババアって。

 そしたらいい子いい子してあげる。」

えっ!? っと思って振り向いたら、

重度養護施設で先生をしている先輩だった。

受け持つ生徒は、ことば自体が出ない子も多いし、

体が大きくても1~2才の能力だと、

抱きかかえてよしよししたりする必要もあるらしい。

バカとかクソババアという言葉は、少なくとも4~5才くらいの発達がないと

出てこない言葉なのだそうだ。

そっかー・・・。

どっちも大変だね。

って言ってたら、中の1人が、

「そういえば、あたし、何も言われたことないなー。」

と言った。

集中治療室勤務の看護婦さんだった。

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Rちゃんは娘の友達の1人。

4人組で夏のお祭りに行ったり、早帰りの日にウチに集まったりしてる。

ほかの3人に比べるとちょっとあやうい所はあるけど、

それだって好奇心が強いとか、面白いものを自分から探して動くとか、

良い特性として見ることもできると思う。

それが、最近授業をさぼったり、極端に遅い時間に家に帰ったり、

まあいろいろあるらしい。

何をやらかしたのかは教えてもらえなかったが、ついこの間、

担任と学年主任とカウンセラーと本人で、話し合いが持たれたらしい。

どうも聞いていると、居場所が無いようなかんじ。

このごろ4人組の中でもちょっと浮いてるっぽいし。

どうしても授業に出たくないときは保健室に登校しなさい、

みたいな事になったみたいだけど、家と学校以外の場所にいるのを

禁じるような方向は追いつめちゃわないだろうか。

こじれないといいんだけど。

そんで思い出すのだ。

上記の会話を。

だからどう、ということではないんだけど。