ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「幸せになるためのイタリア語講座」

これって何語なんだろう?と思っていたらデンマークの映画なんですね。
話の筋は吹き替えの方が分かりやすく、
原語+字幕の方が登場人物たちのやりきれない気持ちが伝わってくる。

効果音や音楽はほとんど無く、
色調をおさえた画面で、
淡々と物語が進んでいく。
静かなヨーロッパ映画です。

年老いた母親からひどい言葉をかけられる美容師さん。
母一人、子一人で、病気の母親に生活を縛られている。
もう若くはないが独身で恋人もいない。

誰も知る人のない町にやってきた新任の牧師。
ガランとした教会で礼拝の説教をしようとして前任の牧師に邪魔をされ、
孤立無援の状態。

それぞれに問題を抱えて孤独と閉塞感の中を生きている人たちが、
市役所主催のイタリア語講座を通じて知り合い、
少しずつ状況に変化を起こしていく。

大人の恋愛映画として紹介する人もいるけど、
それもそうではあるけれど、私としてはむしろ
ヒューマンドラマといいたい。

幸せのカタチが人それぞれであるように、
不幸のカタチも人それぞれ。

どうしようもない閉塞感を感じる状況でも、
時が経てば状況も変わっていく。

現状を受け入れて、前向きにしようとする姿勢があれば、
きっと幸せになれる・・・・・

そんなふうにこの映画を受け止めました。

しみじみ良い映画です。
見て良かった。

--------7月7日(翌日)追記-----------

病人は決して見ないように。へこみます。