ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「レ・ミゼラブル」

ミュージカルのもんのすごい大作。

舞台の映画化かー、くらいに思っていたら、

セットから群衆からなにからなにまで破格のスケール感でした。

ものすごく有名なお話ですけど私はまっさらな状態で観ました。(笑)

ぜひ一度舞台を観たいと思ってたんだけど、

結局、この映画が最初です。原作の小説も未読。

主役のジャン・バルジャンヒュー・ジャックマン

追いかけるジャベール警部をラッセル・クロウ

娘を託す可哀想なお母さんをアン・ハサウェイ

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舞台はフランス革命後、まだ共和制が確立する前の混乱したパリ。

ジャン・バルジャンはパンを盗んだ罪で懲役19年を服役し、仮出所。

どこに行っても身分証の提示を求められ、冷たく拒絶され、

飢えて凍えて汚れた身なりの彼を、

冬の夜に司祭さまが教会に入れてくれた。

暖かい食事とベッドを与えてくれた司祭。

しかし彼は銀器を盗んで逃げた。

捕らえられた彼を、司祭は「それは彼に与えたものです」と言ってかばい、

ゆるすのだった。

自らの行動を深く深く悔いた彼は、

これからは神の御心にそうように生きようと強く決心。

そして仮出所中の身分証を破り捨てた。

8年後。

ジャン・バルジャンは工場を経営し、さらに市長にまでなっている。

別人のように立派になった彼だったが、厳格な法の番人・ジャベールは

逃亡中の囚人を見逃さなかった・・・

・・・というところから始まる、大河ドラマみたいな映画。

大河ドラマを3時間くらいにおさめた感じです。

かなり展開が早くて、ぎゅうぎゅうに詰め込んでるので、

いっそ毎週やるテレビドラマの方がいいんじゃないかと思ったり。

あまりにも歌が上手だから、歌だけ吹き替えなのかなーって思ったら、

これって役者さんたちがホントに歌ってるの?

ヒュー・ジャックマンアン・ハサウェイも、とんでもない実力ですよ。

(ちなみに日本語吹き替え版はありません)

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司祭さまも、ジャン・バルジャンの人助けも、

どこかに神様がいるというよりも、

助けてもらった人にとっては、

司祭さまやジャン・バルジャンその人が

かみさまに見えるだろうと思いました。

日本の仏教でも「仏の心」とか、徳を積むなんていうけど、

違う神様であっても共通する思想があって、

それこそが本来の宗教が持つ根っこなのでしょう。

ジャン・バルジャンの後半生は神の御心に添う生き方をしたから、

最期は愛に満ちた安らかな死が与えられた。

こういう映画を観ると、自分もちょっとは良いことをしよう、

という気持ちになりますね。マネはできないけど。

あと、

お金は大事だなー、と強く思いました。

お金と体力。