ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「500日のサマー」

「50/50」の主役の俳優さんが良かったのでもう一本借りて観た。 青年が恋をする話だということは知っていた。 ストーリーが始まる前に、こんな文言が表示される。 ーーーーーーーーーー AUTHOR'S NOTE: The following is a work of fiction. Any resemblance to persons living or dead is purely coincidental. 原作者のメモ: これは架空の物語で 実在の人物との類似は偶然である ----(画面の切り替わり)---- Especially you Jenny Beckman. 特にジェニー・ベックマンは ----(画面の切り替わり)---- Bitch. くそ女め ーーーーーーーーーーーーー (笑) そんなわけで、 さーてヒロインはいったいどういう扱いを受けるんだろう、と思いながら見始めた。 なんたってliving or deadである。 まさか惨殺されるエンディングの映画に、こういうことは書かないだろうから、 そうとんでもないことはないだろうけど、ヒロインはどんな描かれ方をするんだろう。 500日目には何が待ってる? そして始まった映画の最初のシーンが、 街を見下ろす高台の公園のベンチで手を重ね合う2人なのだ。 これが488日目。 500日目までまだ12日もあるじゃん! たった12日で何があるんだ。 そして次が1日目。 この映画は時系列をバラバラにして進んでいくのだ。 まるで記憶を、思い出すままに並べたように。 1日目は主人公の青年が彼女を見初めるところ。
まあね、サマー(ヒロインの名前)の気持ちも分からなくはない。 本気で彼に恋をしてなくても、つい付き合っちゃう気持ちは分かる。 だって魅力的なんだもの。それで明らかに自分に気があるわけだし。 でもやりかたがえげつない。 むっちゃいいムードになったところで、 「言っとくけど、私、真剣につきあうつもりはないの。それでもいい?」 あそこでダメだとは言えないでしょう。 正直に言ってるのかもしれないけど、 そこで言質をとったとしても、相手が本気なのは分かるじゃんか。 友達よ、って思ってるんなら手をつけちゃダメでしょ。 「異性との友情は成立するか」、という永遠の問いがありますが、 私は成立する論者です。でもね、 相手を友達として大事に思うほど、ちゃんと線を引いておくべきだし、 あんなおもちゃにするような扱いはしないはずだと思うの。
500 Days of Summer

500 Days of Summer

  • アーティスト: Mychael Danna,Rob Simonsen
  • 出版社/メーカー: Sire / London/Rhino
  • 発売日: 2009/09/21
  • メディア: CD
ソーシャルネットワーク」っていう映画は 恨みつらみを注ぎ込んでできたような映画だった。 この映画はどんなラストになるんだろう、 と思っていたら、思いがけない500日目が待っていた。 (なるほど、だから500日のサマーなのね)、と納得。 そんなラストだけど、 この映画からは、 どんなに彼女を好きだったか浸みこむように伝わってくる。 Bitch、なんて言われちゃってるけど、 こんなふうに描かれてジェニーはしあわせものだ。