ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「スカイハイ 第8話9話10話」

スカイハイ完結です。

8話9話10話は、ひとつのお話の続きものを3分割したもので、

前編中編後編という構成になっています。10話が最終回です。

この3部セットがこれまでで一番グロい。

おまけにヘビー。

映画版が作られてるのだそうだけど、

どうもこれと同じ監督らしいんだよね。

どうしようかなあ。

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今回やってきた若い女性は、何も語ろうとしない。

目をのぞき込んでも、恨みの記憶も過去もたどれない。

「声」は、その女性がそのまま扉を選択せずに居続けると、

その女性もイズコも、魂が消滅してしまうと言う。

なので仕方なく、女性の代わりにイズコが現世に降りることに。

現世では女性の母親が自殺を図り、病院に運ばれる。

女性の遺体は納屋から首が切断された状態で発見され、

父親の行方が分からない。

母親は自殺を図る前に、ある家を見つめて立っている姿が目撃されていた。

その家には有名作家が住んでおり、調べていくとその作家と母親とは

過去に同棲しており、作家が女性の実の父親であることが分かる。

女性は、祖父と両親と暮らす4人家族で、

この10年間、ずっと自室にひきこもっていた。

心を閉ざし、現世にも行こうとしない。

一方、イズコは現世で霊が見える少年と対話し、

病院で妊婦の姿を目にするうちに、

自分の魂の出自に気づいていくのだった。

イズコは生まれる前に殺され、

現世を生きたことも、誰かに愛されたこともない・・・。

さて犯人は誰か。

父親が殺して行方をくらましたのか。

作家がスキャンダルを恐れて殺害したのか。

母親が何らかの理由で父親と娘を殺害したのか。

作家と二人三脚でやってきた編集者が殺害したのか・・・。

捜査が続く中、作家は大きな文学賞を取り、

その授賞式の壇上で話す。

「先日の事件の少女は私の娘です。

 私もつい先日まで存在さえ知りませんでした。

 娘の頭部を探してください。」

イズコに付き添われてやっと現世に降りてきた女性は、

実の父親である作家が、会うことのないまま死んだ娘を想って

原稿用紙を埋めていく様子を見て、

これまでの自分の人生に向き合い、

自分に対する父親の愛情を知るのだった。

「何にもなかった私の人生の空白を埋めてくれてるのね」

原稿に没頭していた作家は、気配に気づいて玄関に向かった。

そこには女性の祖父の姿が。

右手に大きな刃物、左手に白骨化した頭部。

「なぜそっとしておいてくれなかったんです。

 うちの家族の恥を・・・世間のさらし者にすることはないでしょう・・・」

門の前に戻り、女性はイズコに、

再生するまえに生きなおしたい、あなたのようにここの門番になりたいと言う。

「声」はそれを認め、女性を恨みの門番にした。

同じ衣装を着た、恨みの門番イズコが2人になった。

そこへ殺された作家がやってくる。

恨みの門の門番として、新しいイズコは作家に話しかける。

娘に会わせてくれ、娘の行き先を教えてくれと懇願する作家に、

お答えすることは出来ません、と答え、扉へと送り出す娘。

そして、ずっと門番をしてきたイズコは、

今度は自分が、再生への扉をくぐるのだった。

シンプルな白い衣装で、青い空にむかって風に吹かれ、微笑んで、

おしまい。

めでたしめでたし。

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あまりに陰鬱なストーリーだからか、

息抜き&制作者のお遊びとおぼしきシーンが挟み込んであって、

イズコ役の釈由美子が表紙のグラビア雑誌を出してきたり、

刑事さんたちの部屋にいる婦警さんに色っぽく脚を組み替えさせて

じっとり映したり、ちょっと意味が分からないというか、

正直ちょっと邪魔だなと思ってしまいました。

見終わって少ししてから、ふと思ったんだけど、

この話は父親がすごく気の毒だなあ、と。

父親のシーンがすごく少ないんだけど、

血のつながらない娘を育ててきて、まるで見返り無し。

作家から金をせしめようとしたのだって、

あれだけ困窮してたら養育費が欲しくもなるだろうし、

妻の父親と自分とは血のつながらない娘と暮らして、

最後は妻に殺されて。あんまりだ。

あれ?・・・ってことは恨みの門にくるよね?

(このドラマにそんな細かいツッコミを入れてはいけないのだ)

まあそんなわけで無事完結。

最後まで観られてよかった。

釈由美子は今回が一番かわいい。

ショウキチ(霊が見える子供)との掛け合いが

この話の中での清涼ポイント。

でもこの監督の他の作品は見る気がしない。グロそうだから。