「プロヴァンスの贈り物」
ロンドンで活躍する凄腕トレーダーが主人公。
子供の頃、フランスのプロヴァンスにある叔父の屋敷で夏を過ごした。
叔父が亡くなり、唯一の身内である自分が家屋敷やブドウ畑を相続することになり、
さっさと売り払うつもりでその屋敷に滞在する話。
・・・・まあそういう話なんですがね。
見始めてまもなく、根本的な疑問が首をもたげてくるわけですよ。
なんでこんな地上の楽園を売る必要がある?(笑)
思い出の詰まった部屋、チェスをした庭のテーブル、テニスコート、プール・・・。
維持管理も広いブドウ畑の世話も昔なじみの管理人夫妻がしてくれていて、
朝はクロワッサン、夜はディナーを用意してくれて、
近所には繁盛しているカフェがあって美人の店員さんがいる。
勝手口の横にはオリーブの木。睡蓮の咲く池。
車庫には大型バイクと、ランボルギーニの耕耘機。
地下のカーヴにはワインが眠っている。
トレーダーで十分儲けてるからお金に不自由してるわけでもないし、
そもそもなんで売ろうと思うのかね~。
まあそう思いつつ見ていくと最終的には観客みんなが(こうすりゃいいのに)
と思ったとおりに落ち着いてめでたしめでたしな訳ですが。
庭も屋敷もステキだし、美女は各種とりそろえて出てくるし、
ヒロインの脚も、おじさんの隠し子だと言う若い娘の背中もうっとりですわよ。
主人公は稼いだお金をその後何に使うつもりだったんだろうね。
みんなこういう生活を手にしたくて資産を作りたいんじゃなかろうか。
そういうわけで、大変に目の保養になりました。
ちなみに元の題は「 A GOOD YEAR」。
ワインのことは何も知らないんですけど、
これって当たり年とかそういう言葉ですよね?
内容にぴったりでいい題名だなあと思いました。
とてもオススメの映画です。
いいな~~、ってかんじです。
こんな癒やされる映画のおまけにこんなことを書くのは何ですけど・・・・・。
フランスには原発が沢山あるそうで、
積極的に作る立場をとっているとか。
この屋敷に、ブドウ畑に、放射能が降り注ぐさまを想像してみるがいい。
福島で起きているのはつまりそういうことだ。
ホントにいいところだったんだよ。
ちきしょー。
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