「ジュリー&ジュリア」
駐在員の妻としてフランスに滞在する間にル・コルドン・ブルーで本格的にフランス料理を学び、アメリカの女性向けのフランス料理の料理本を出版した料理研究家ジュリア・チャイルドと、50年後のアメリカでその料理本に載っているレシピ524を365日ですべて作ってブログに過程をつづったジュリー・パウエル。
ジュリアとジュリーがそれぞれ料理にうちこむことで自己実現していく姿を、交互に描いていく映画。
ジュリアを演じるメリル・ストリープでこの映画を観ようと思ったんだけど、
さすがの名女優だなあと思いました。
交互に出てくるジュリーも、とってもキュートで魅力的でした。
画面も美しくてファッションも料理もすごく良かったです。
さすが料理が大事な映画なだけあって、どの料理も美味しそう。
ちょっと日本人にはあのバターの量は多すぎるんじゃ・・・と思うところもありますが。
(ホントにあんなに沢山使うの??)
ル・クルーゼのココット・ロンドたぶん20センチのオレンジ色が出てきて、
オレンジ色も良かったな~、と思ったりしました。
ポーチドエッグが意外にむずかしいとか
(そうなのよ。実は私、未だにうまく作れないんです)、
生きたオマールエビを調理するときの気持ちとか
(似たようなことを毛ガニでやりましたとも・・・・)、
「そうそう!そうだよね!」って言いたくなるところがいくつもありました。
とても良い映画だと思います。
でもね・・・・。
この映画は、あくまでも自己実現を目指す映画なのよ。
ジュリアはただの上流階級のヒマな奥様から脱却したい。
ジュリーは何かをやりとげて名をあげたい。
それはそれでいいと思うのよ。
だけどね、たいして読む人のいないブログを何のあてもなく綴ってたっていいじゃないの。
職業につかないで帽子作りや手芸をしたってそれはそれでいいじゃない。
そんなに見下したような言い方しなくたって・・・・・・。
たしかに今の日本だって料理のブログから有名になって本を出す人もいるし、
主婦から料理研究家になる人もいて、それはそれで素晴らしいことだと思う。
その人たちはみんなこんなふうに考えてるんだろうか。
そんなわけで、
個人的にちょっともやもやの残る映画だったのでした。
はー。
鍋の入るオーブンが欲しいな~。
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Mastering the Art of French Cooking, Vol.1
- 作者: Julia Child
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