「武士の家計簿」
幕末の加賀藩に実在した、ある武士の生活を描いた映画。
藩主に使える武家の家ではあるが、お家芸は「そろばん」。
藩の経理部門に代々つとめる家にはその家の教育があったのだ。
私、何度か職場を替わりましたけど、基本的に経理系の人なんです。
経理系・会計系の部署にいる方、いた方、ぜひ観てください。
きっと共感できるし、(そうだよね~)って言いたくなりますよ。
家計のひっ迫が深刻であることに気付いた主人公のとった行動がお見事。
今の日本の財政ももう先送りしないでなんとかしなくちゃいけないんだろうな・・・
なんて思わずにいられません(^_^;)
ところどころちょっと気になるところがあって、
武家の奥方が、お祭りだとはいえ人目のあるところで
旦那様と肩を並べてくっついて仲良くおしゃべりしながら歩くのは
破廉恥よばわりされないのかなあとか、
武家のおうちで、旦那様がお食事なさっている畳敷きの座敷に
女子供どころか乳児を同席させて食事するなんてアリなんだろうか、とか
時代考証としてどうだろうかと思わないでもないけど、
まあ現代風の時代劇ということでしょうがないんでしょうかね。
それを差し引いても、
素直に(見てよかったなあ)と思いました。
いろんな人にオススメしたいです。
いい映画でした。
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討幕派の偉い人が言うんです。
「鉄砲や刀をかついで走り回る連中ならばいくらでも居る。
しかしだ。
これからの戦は高くつくんだ。
補給が勝敗を左右する。
兵隊どもに配る、弁当やわらじの手配ができるものが欲しいのだ。
きみだよ。
しっかりとそろばんが使えるきみだ。
きみの技は兵隊1000人、いや万人に匹敵する。
戦だけではない。新しい時代にはきみの力が要る。
これからの世を作るのはきみのような人だ。」
いや~、しびれる口説き文句です。
コミック版「ハチミツとクローバー」に出てくる森田さんのお兄さんに見せたい。