「素晴らしき哉、人生」
元題は「It's A Wonderful Life」。
すごく昔の白黒映画です。
アメリカの田舎で実家の生業を継いで、
地域に密着して誠実に仕事をしてきた男の物語。
ユーモアのセンスもあって人望厚い彼は、
本当はもっと広い世界で活躍したいのだけれど、
父の急死により儲けの薄い実家の事業を継ぐことになる。
メアリと結婚し、幸せな家庭を築くのだが、
彼を突然の窮地が襲う・・・・・といった内容なんだけど、
実に「古き良きアメリカ」とはこういうものなのだなあ、
と感心しました。
素晴らしい人生の見本がここにある、と思います。
セリフは気が利いてるし細かいところもちゃんとしてるし、
子供と観ても大人だけで観ても良い映画。
後々の映画に影響を与えていそうなシーンもあって、
一度は観なくちゃいけない映画だと思いました。
(しかもこの↑DVD、500円玉で買えちゃうんだよ。安っ)
で。
その事業ってのが、住宅金融会社、つまり住宅ローンの貸し付けをする会社なのね。
収入の少ない人にも貸し付けてマイホームの夢をかなえる素晴らしい仕事で、
その会社のお陰で家を持てた人が大勢いて、地域の人たちから慕われているんだけど、
どうしても観ていてサブプライムローン問題が頭をよぎっちゃって・・・。
サブプライムローン問題が起きる前と後ではイメージが変わるなあ、
なんて、時代の変化を感じました。
あと、クレヨンしんちゃんもそうなんだけど、
なんの変哲もないお金持ちでもない庶民の家族のささやかな幸せ、
として語られるものが、けっこうハードル高いな、という感じ。
そりゃああんなに何人も子供が持てたら幸せだろうさ。
マイホームを手に入れて好きに改装するのって楽しいだろうな。
周囲には昔からの顔なじみがいっぱい住んでて・・・
ふう。
昔はそれが普通だったんですね。
私にもちょっと天使が降りてきて手助けしてくれないかなあ。
そんなすごい窮地に陥ってるわけじゃないんだけどさ。
でも自分がいなかった世界を見せられたら、
今よりうまく回っててさらに凹んだりしそうだなー。