ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

『「民」富論 誰もが豊かになれる経済学 』

東京都が、中小企業の支援のために作った銀行、 「新銀行東京」が経営難になって、 東京都が追加で400億円出すかどうかでもめてるらしい。 まあ、なんだ。 大手銀行が融資しないアブナイ話ばかりに貸すんだから貸し倒れが出るのは当然。 そもそもの設立理念がそうなんだから、旧経営陣を責めても・・・、ねえ。 ニュースでもワイドショーでも、この話題やってたけど、 この本の著者はなんていうだろうなー、と思った。 『「民」富論 誰もが豊かになれる経済学 』
「民」富論 誰もが豊かになれる経済学 (朝日新書 95) (朝日新書 95)

「民」富論 誰もが豊かになれる経済学 (朝日新書 95) (朝日新書 95)

  • 作者: 堂免 信義
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2008/02/13
  • メディア: 新書
売り文句は下記のとおり。 ーーーーーーーーーーーーーーー なぜ、現代日本では、 景気拡大と不況が同時進行するのか いくらがんばって貯蓄し倹約しても どうして日本の消費者は 「よい暮らし」ができないのか。 ーーーーーーーーーーーーーーー ごく大まかに内容を要約すると、 (金は天下の回りもの) ←字はあってる?廻りだっけ 著者の主張は、 国家財政の支出というのは、モノや労働の対価として、 ほぼ全額が国内のだれかに支払われるものである。 したがって、財政赤字のお金は、だれかの収入になっている。 このお金が海外に流れていくと、お金が国内で循環しないから、 結論として、 ワーキングシェアと地産地消こそが日本を救う道だ、 という ・・・・まあトンデモ本かと思うような論理が多く書かれているわりには しごくまっとうで共感できて目新しくない結論が書かれている本だったわけですが。 この本の思想としては、 新銀行東京は、そうまちがっちゃいない。 だって、融資先はみんな、東京都の(周辺もかな?)中小企業。 たぶん、全額が中小企業の資金繰りに使われたわけだよね。 使ったお金は、みーんなそのあたりで消費されてる。 都民の税金を使われたというけれど、 都民の税金が、そのまま都内で再配分されたわけでしょ。 結局のところ、いつかは新銀行東京は撤退だか整理だかされるしかないって、 本当はだれもが気づいてると思うのだが、 石原都知事は旧経営陣に責任転嫁したりしないで、 どうせ開き直るのであれば別の方向に開き直るべきだ。 こんなかんじで。 「元は税金だ。再配分して何が悪い! 君たちは補助金で出した方が良かったとでも言うのか!」 いまの態度は男らしくないよ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ところで上記の本と同時に購入して併せ読みしたのがこの本。 「お金は銀行に預けるな
お金は銀行に預けるな   金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

  • 作者: 勝間 和代
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/11/16
  • メディア: 新書
ものすごく簡略に要約すると、 資産運用はリスク分散が最も肝要。 資産は4分割して、国内と外国の株と債券に投資するのがベスト。 インデックスファンドを利用したら手間とリスクが押さえられて良いよ、 という内容。 最初に挙げた本には、政府の為替介入ですごい額の税金を使ってる話が出てこない。 今度の本は、いちおう(エコファンドなんかもあるよ)とは言ってるけど、 基本的に自分の利益とオトクが一番で、地域経済なんて知ったこっちゃない。 近所の商店での買い物よりもコストコでまとめ買いするのがオトクで賢いよ、みたいな雰囲気。 どっちもなあ・・・・なんかちょっと、ピタッと自分に来ないんだよねえ・・・。 中間をとったようなのはないかね。