ぼちぼちおうち生活

浅く薄く移ろいゆく趣味と住居の覚え書き。

「歓びを歌にのせて」

スウェーデンの映画。
主人公は超有名な指揮者だったが、体を壊して生まれ故郷の小さな村に移り住む。
そこで聖歌隊の指導を頼まれる。だんだんとメンバーたちは心を解放することを覚えていく・・・・
といったお話。

準備体操やワークショップに何日もじっくり長い時間をかけて、
さらに一人一人の声や個性をじっくり聞いて、それに合わせて曲をあてがきしてくれるんだよ~。
うらやましすぎる!!

あれだけやって楽しくないわけがない。

みんな練習がとても楽しくて、ワークするうちに自分の感情を解放することや表すことを覚えていって、
その様子や変化が牧師さんには面白くないわけだね。
牧師さんとその奥さんがこの映画のひとつの見所だと思うんだけど、
「ショコラ」にしても、「幸せになるためのイタリア語講座」にしても、
聖職者ってのは人の懺悔を聞いたり相談にのったりはしても、
自分自身の問題は話す相手がいないし、真面目であればあるほど娯楽から離れていて、
バランスを崩すと難しい職業なのかな・・・・と思った。
ちょっと生臭(ナマグサ)気味な方が健全なんだろうか。

男の嫉妬は怖いねえ。

(あれ?ショコラの場合は聖職者では無かったかも?うろおぼえ。)

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映画のなかばでのガブリエラのソロは素敵だ。
それより前のパーティの場面で、レナがバンジョーを弾きながら歌うのも好きだ。
バイオリンとかギターとか弾けるのってうらやましい~。
音楽って本当にいいですねー。

主人公の子供の頃からの夢は「人の心を開く音楽を創りたい」だった。
自転車にも乗れるようになり、
仲間ができ、愛する人も見つけ、
人の心を開く音楽を創って・・・。

なぜ、あんな暴力を受けていた村に帰ってきたんだろう、と思ったけど、
主人公は子供の頃に住んでいた村に、忘れ物を取りに帰ってきたんですね。

麦畑の中でひとりきりだった子供の頃の自分を迎えにいくラストシーンが美しいです。

歓びを歌にのせて

歓びを歌にのせて

指揮者を待って、順々に音を重ねていって開場全体が響きでいっぱいになるシーンは
胸が熱くなりますね。いいなあ。
ちょっと柴田南雄の曲っぽい音がしますね。
楽しそうだなー。やってみたいなー。
でも北欧だから自然にハモる音を出せるけど日本だとあんなふうにはならないかなー。

素晴らしい映画でした。
人の声の響きを愛する音楽好きな人に是非みてほしいです。