「ミリオンダラー・ベイビー」
先日のボクシングのタイトルマッチで、挑戦者の目の上が切れて出血がとまらず試合を止められ、善戦したがTKO負けになった試合があった。挑戦者はまだやれる、やらせてくれ、といった様子で、止められたことに全身でくやしがっていた。
この映画の冒頭で、老トレーナーの止血の腕がすごく良いことが示される。
冒頭の時点では「あのときこの人がいたら良かったかも」と思い、
途中からは「いなくて良かった」と思う。
ーー
人に手を貸すとか。成長の手助けをするとか。
それが良かったのか悪かったのか・・・。
手助けをする側だったにせよ、当人だったにせよ、
人生の選択について考えさせられる映画だったと思う。
選んだのは自分なんだし。
いやその時はそれ以外の選択肢なんて目に入ってなかったから、
「選んだ」のではない。そのままその道を前に進んだだけだ。
どうやって前に進むかしか考えなかった。
そこそこでやめておけば幸せだったんだろうか?
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/10/28
- メディア: DVD
私はボクシングではないが、
夢中になるものがあって全てを注ぎ込んだあげく体を壊して引退した。
もう少し早くやめて体をいたわってやればよかった、
そうすれば今頃は・・・・などと考える時がある。
反面、やりたいことはやった、
高校生の頃に願った以上の経験ができたじゃないか、とも思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まちがっても娯楽作ではありません。
が、見応えのある名作だと思います。
だいすきな映画っていう語感がそぐわない重い映画。
すごく痛そうな場面があるので血に弱い人は、DVDなら早回しする準備をしながらどうぞ。