「女はみんな生きている」
誰だこの映画にこんな下らない題をつけたクソ野郎は!!
と怒りたくなるようなちょっとシリアスな社会派サスペンス娯楽映画。
もっといい題名つけてくれよ。
すごくいい映画なんだからもっと気合い入れて日本で売ってよ。
これまた大した期待もしないで、ちょっと気分転換に見ようかな、と思って
深夜テレビで映画をやってるのを録画しておいたんだけど、
いやー、なんかすごかった。
「女はみんな生きている」っていう題をみると、どうしても邦画の「僕らはみんな生きている」を
思い出してしまうんだけど、全く違う、雰囲気から何から違う映画なのだから、
その本歌取りのイメージは邪魔になるだけ。
ちなみに原題は「カオス」。直訳すると「混沌」とかいうんだろうけど、
もうちょっとなんとかならんかと思ったよ。いっそのこと主人公の女性たちの
名前にした方がよかったんじゃないかね。
それから、フランスではエレーヌのような女性が普通の主婦なんだろうか?
いやそもそもフランスで「普通」という概念があるのかどうか疑問だが。
社長夫人で自分も仕事を持っていて洗練された服を着て
どーも日本で普通の主婦という時のイメージとは離れてる気がするんだが。
まあでも家事は全て一人でやってるんだから主婦と呼ぶのかな。
フランスの男の人はもっと家事分担とかもしてるのかと思ったから、
日本のおっさんと変わらなくてびっくり。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2004/06/11
- メディア: DVD
文句はこのくらいにして。
(映画自体には文句なし。)
たぶんこの映画の主題は女性差別とか搾取とかそういうのかなと思うけど、
ストーリーの根本は「ノエミは逃げ切れるのか」。
これまでどうやって生き抜いてきたか、周到な計画はなかなか。
あんなに簡単にオトコを虜にするなんてすごい実力だなあ(まあ映画なんだが)。
楽しめました。
ノエミもエレーナも格好良くて魅力的です。
自分的にはエレーナの服がいいなあ、ちょっと真似しちゃおうかななんて思って
見てました。エレーナのおうちのインテリアも好き。(最初の方で毛筆で書いた
「福」って字が逆さまになってて笑えた)おばあさまのおうちも素敵。
「私は家族を買収したの 贈り物じゃない」
ってセリフがかなり気に入りました。
「ショーシャンクの空に」と「エリンブロコビッチ」と両方好きな人なら、
きっとこの映画も好きになるはず。この映画全然メジャーじゃないけど、
もっと沢山の人に見られていい、良くできた映画だと思う。面白かった。
でも・・・ポールと同年代の男性にはどうかな(笑)。